新居浜市議会主催の議会フォーラムは、令和元年の今年で4回目となります。市民の皆さんの意見を聴いて、少しでも市政に反映させたいとの思いで毎年開催しています。今回初めてでしたが、実際に参加してみて、誰でもその気になれば気軽に参加できる開かれた場所ということがわかりましたし、高校生が堂々と意見を述べている姿は、頼もしく見えました。

令和元年11月20日は、環境建設委員会と福祉教育委員会の提案テーマに沿っての意見交換でした。

環境建設委員会は、『持続可能（SDGs）な公園運営の在り方について』でした。滝の宮公園のリニューアル計画や公園の現状の問題報告を受けて、その解決方法について話し合いがなされました。

滝の宮公園は、昭和31年開設で63年が経過し、施設の老朽化が見受けられるため、一部寂れた印象になっているのが現状です。より一層、市民に親しまれ憩いの場所として復活するために、リニューアルに関する基本計画を策定し、今年度より『滝の宮公園リニューアル化』事業がスタートしています。

しかし、市内の公園や公共施設では、様々ないたずらがあるのが現状で、運営維持管理の方法やいたずらを無くす意識啓発についての意見交換となりました。

滝の宮公園リニューアル、今年度はエントランス部分の工事と、桜の植栽が行われる予定で、今後は駐車場の増設、園路を柔らかい舗装に改修、売店やカフェ・貸しボートの復活、大池の水の入れ替え検討などが計画されています。

より良い環境の公園へ生まれ変わるのは嬉しいことですが、滝の宮公園やその他の公園、公共施設では悲しいことにいたずらが散見されているのが現状のようです。

ほんの3年程まえの平成28年度は、いたずらの後片付けや業者さんによる補修が必要な事案は、年間30件程度だったが、今年度4ヶ月間で40件を超えているそうです。また、その費用は100万円にのぼると報告されました。

『いたずらを無くすためには、どうしたらいいと思うか？』の意見交換があり、新居浜南高等学校のユネスコ部の皆さんからも積極的に意見を述べていました。

そもそも、公園は単なる場所となっていて、憩いやふれ合いの場となっていないのでは？という声もあり、人がもっと集う場所になればいいというのが共通の意見となりました。そのためには…『桜の名所として春には花見客が多く集まることから、四季折々の花を楽しめる場所にする』や『幼稚園や低学年の遊具だけでなく、高学年の人も遊べるようにする』『ボール遊びができる場所を作り、ボールを貸し出しができるようにする』『禁煙にする』『親子で参加できるイベントを開催する』など様々な具体的な意見も出ました。

誇りを持つために素晴らしさを知ってもらう、新居浜市の象徴となる公園にしていこう、安全で明るい公園にしよう、認め合える優しい公園にしたい、という声もありました。

一人ひとりの意識を少し変えるだけで、大きな変化に繋がりますね。清掃等のボランティア活動に参加して、地域で使えるポイントをもらえるようになると、「自分の頑張りが実際にポイントとして見えるので、あったら嬉しい」という意見も。

第二部は、福祉教育委員会による『スポーツによる地域活性化について』でした。

人口減少に伴い少子高齢化が進む中、市民の健康意識は高まっており、生涯スポーツというようにスポーツを通じて健康を維持しようとする人々も増えてきています。

そうした状況から、スポーツをただ「する」だけでなく「観る」「支える」というスポーツへの積極的な関わり方をする人も増えています。今後はボランティアなどへの協力も見込まれるため、スポーツによるまちづくり・地域活性化について話し合いました。

オリンピック選手やプロスポーツ選手を輩出できる支援に力を入れる、他の都市の成功事例を参考にする（島根県奥出雲町のホッケー）、世代に合わせたあかがねマラソンの更なる普及、広がり・強さを見せている駅伝にも注目、プロチームを作る（参考：今治市）、年齢・体調に合わせたレクリエーション的なイベントの開催、グラウンドや施設の整備など、様々な意見が出ました。

さらには、観るのが好きという人もいるだろうから、『パブリックビューイングできる場所が欲しい』や『プロレスのご当地レスラーを作りたい』と、という声も若い世代から聞かれました。

1時間半という限りある時間でしたが、様々な年代・立場からの意見交換が行われました。それぞれの意見はすべて『これからの新居浜市のため』であり、より良いまちづくりへのヒントになることばかりでした。

この場で何かが決まるというものではありませんが、それでも参考になる意見がたくさん出ていました。

この意見が市政に良い形で反映されたらいいなと思います。個人的には滝の宮公園のリニューアルがとても楽しみで、キレイに環境整備されることによっても、いたずらが減ってくるのではないかと期待しています。