まいぷれ新居浜編集部ニュース
久保田町にある「Bluuuce Pizza」が、2022年10月末をもって営業終了となります。2014年10月の誕生から8年間の歩みを店長やお店のスタッフさんに振り返っていただきました。
▲2014年10月、開店当時の様子。最初は『sempre pizza 新居浜店』としてスタートしました。
2022年10月末で、Bluuuce Pizza(ブルーチェピッツァ)が閉店します。
リーズナブルな価格でおいしいナポリピッツァを提供してくれたお店の閉店は大変残念…とのお声も。
今回は、まいぷれ新居浜編集部ニュース特別編として、店長&スタッフさんに閉店への想いや、オープンから8年間の思い出について話していただきました。
2014年10月28日、現在の「Bluuuce Pizza」は、「sempre pizza 新居浜店」として開店しました。
最初は、お持ち帰り専門店として首都圏の駅ナカを中心に全国展開を広げていた「sempre pizza」のフランチャイズとしてのスタートでした。当時、四国内では高知県・香川県に店舗がありましたが、愛媛県には “初上陸!” とのことで、店舗づくりも試行錯誤の中で行い、ドキドキのオープンだったことを今も覚えています。
▲2014年10月、オープン前の記念撮影(みんな若いっ!)
オープン時は、少し年齢層高めのスタッフと高校生・高専生バイトのチームでやっていました。
慣れないことも多くて、お待たせしたり、対応がきちんとできなかったり…と、お客さまにご迷惑をかけることも少なくなかったな~と、今振り返ると反省点もたくさんあります。
あれから8年。当時からいるスタッフは、当然8歳年を重ねていますので、さらに年齢層高めのチームとなっております(笑)
▲社員によるオープン前の試食の様子。
▲社員がお客さま役になり、レジのロールプレイ練習も行いました。
▲2014年10月28日、開店をお知らせする最初のチラシ。
▲オープン前、少し緊張しているスタッフ。
当時は、“ピザと言えばデリバリー” が当たり前で、電話でご予約を受ける際には「配達してくれんのん?」とよく言われました。「生地は薄め」「具材は少なめ」という本場ナポリピッツァのスタイルも、まだ馴染みが薄く、受け入れてもらえるまで少し時間が必要でした。それも、今となればいい想い出です。
「お手頃な価格で、本場のナポリピッツァを提供する」
これが、sempre pizza 新居浜店としてオープンした当初から現在まで変わらずに頑張ってきた “Bluuuce Pizzaのコンセプト” です。
単に安いピザを売るのではなく、本場のナポリピッツァに少しでも近づけるように「店内で1から手作りしたピザ生地」を使い、注文を受けてから発酵した生地を成形して、一枚一枚ていねいに焼き上げてご提供してきました。
▲2015年2月のチラシ。学割やセットメニューの登場でさらにお得に。
上の画像はオープン後のチラシです。
こちらを見ても分かる通り、一番安いメニューは税込みで300円台の価格を実現していました。サイズもちゃんと食事にもなる「Mサイズ(直径約25cm)」のものでです。
オープン時は、10種類のメニューで、価格は380円~690円となっていました。10種類のうち3種類が500円以下のワンコインで提供できていたことは、今現在の情勢等からは考えられません。
▲2015年当時のメニューはこんな感じ。今はないメニューも…懐かしい…
8年の間には値上げに踏み切らざるを得ない場面もあり、最安価格が500円台になりましたが、その後もコロナ感染拡大の影響やさまざまな事象に起因する食材の高騰にともない、この数年でお店の運営がかなり難しくなっていました。
お客さまから応援の声などもいただきましたが、このままではお手頃価格の本格ピッツァを提供するというコンセプトが維持できなくなること等、経営上の観点から、営業終了の決断へと至りました。
8年という長きにわたってのご愛顧、本当にありがとうございます。
営業終了となる10月末まで、あと約1週間。ぜひ、最後に一枚食べに来てくだされば幸いです。
営業終了は苦渋の決断だったと語ってくれた店長。
とても残念ですが、「最後までお客様に喜んでいただけるように精一杯がんばります。」と話してくれました。
ここからは、センプレピッツァからブルーチェピッツァへと店名変更をはさみつつも続けてきた8年間の歩みや思い出を振り返っていただきます!
▲ニイハ新居浜ビルを建設時にオープニングスタッフ募集!
2014年、新居浜市久保田町に「地域コミュニケーションの新しい拠点」として、複合商業施設「ニイハ新居浜」が完成し、センプレピッツァ新居浜店はその中の1店舗としてオープンしました。
この時の、この横断幕を見て応募してくれたスタッフが最後まで頑張ってくれています。この場所からご縁ができ、たくさんの経験を共にすることができました。
店内の内装は、少し都会的な雰囲気を目指して明るくモダンな印象にしました。
注文カウンター奥の赤いタイルとそこに収めた電気窯にはこだわりを詰めていて、思い出深いです。
▲オープン前の店内の様子(1)
▲オープン前の店内の様子(2)
▲オープン前の店内の様子(3)
▲夜の外観、ブルーのライトで照らされます。
10種類でスタートしたメニューですが、少しずつその数を増やしていきました。
オープンから1年以内には、今ではお子さまに人気の定番商品となった「ジャポネーゼ」や「パターテ」、オトナ人気が高い「ペスカトーラ」、甘いスイーツ系ピッツァの「ドルチェ」が登場しています。
ピッツァ以外ではパニーノにボリューム感のある「三元豚のロースカツ」が追加されました。
ちょうど1年が経過する頃には、パスタやアルコールメニューも導入。イタリアンバル的に楽しんでいただけるお店になりました。
▲2015年5月・9月のチラシ。新メニューやパスタが登場しています。
▲2015年10月、1周年記念のチラシ。ご愛顧への感謝を込めてクーポン付きに。
ピッツァの日を記念したペア割、ハーフ&ハーフ、期間限定メニュー、4枚セット割(のちのパーティセット)……などなど、できる工夫をいろいろ試しながら、少しでもお客さまに喜んでいただけるお店になるよう手探りで進む日々でした。
特に期間限定メニューでは、冬の「ホワイトグラタン」が女性人気が高く、ヒットしたことを覚えています。他にも、スタッフの好きなものを作った「まかない」が新メニューにつながったこともあり、どのメニューも思い出深い一品です。
▲2015年11月、2016年1月のチラシ。ニイハの日(毎月28日)メニューが登場。
▲2016年3月のチラシ。お隣のテナント「ソフトバンク新居浜西」とのコラボ企画も開催。
ニイハ新居浜ビルの1階南側には、「ソフトバンク新居浜西」が併設されています。ソフトバンクショップにご来店・ご成約のお客様に、ドリンクやPIZZAのプレゼント等、コラボ企画もたくさんあり、たまにイベントを一緒にすることがありました。
▲イベントの様子
▲イベントの日限定!ソフトバンクポロシャツでピザを焼く貴重なショット
▲着ぐるみ登場でイベントも盛り上げることも!
▲PIZZAを焼いている様子を撮影中
▲撮影後、みんなで「ヤッピー!」
▲別のテレビ番組の撮影も…
お客さまとの思い出はもちろんたくさんありますが、ブルーチェピッツァでは店長もスタッフも、チームとしてみんな仲良く過ごしてきました。
オープン当初から続いている習慣の一つに「スタッフの誕生日は店長が特別なバースデーピッツァを焼く」というものがあります。普段の会話からスタッフの好みをリサーチしたり、好きだろうと思うおすすめの食材を使って作るサプライズ要素ありの愛情たっぷりなスペシャルピッツァでした。
▲スタッフのお誕生日に贈られるバースデーピッツァ。
▲パニーノが好きなスタッフには、パニーノのプレゼント。こちらはベジタリアンハートと命名。
▲閉店後に裏で食べていました。その様子を写真に撮られています(笑)
▲バースデーピッツァは、ハート型にするのが人気でした!
▲こちらもバースデーピッツァ。甘いものが好きなスタッフにはスイーツ系!
▲いつの時代も仲良しチームで和やかな雰囲気。
▲なんと親子で働いてくれているスタッフもいました(この中にいます)
▲珍しい男性スタッフの3ショットを撮影。
▲忙しい時も笑顔を絶やさず、楽しく仕事を!
▲閉店後にはテイクアウト用の箱づくり。(※他部署からの応援あり)
無事、1周年を迎えてその後もなんとか順調に営業ができました。
徐々に知名度も上がってきたのか、ご家族やご友人の団体さんでご来店くださるお客さまも増え、楽しそうにお話を弾ませている様子を見ると「お店をやってよかった!」と何度も心から思いました。
小さなお子さんが「クアトロフォルマッジ!」や「ジャポネーゼ食べる」なんて、難しいメニュー名を覚えて注文してくれることもあり、可愛らしいと同時に本当に嬉しい限りでした。
▲ご家族でのご来店ありがとうございました!
▲ご家族&ご友人の団体様、ありがとうございました!
▲昔お世話になった元上司との語らいの場にも。
▲午後の時間帯はのんびり過ごせます。(※掲載許可あり)
▲クリスマス仕様の店内は、スタッフのセンスが光ります。
クリスマスは事前のご予約を多くいただく時期でした。
そこで、人気のピッツァ4種を組み合わせた「パーティセット」を発売すると、セットでの注文がわかりやすいと好評になり、たくさんのご注文がいただけるように!
クリスマス当日は営業時間の11時~20時まで、全力でピッツァを焼きっぱなし、予約電話は鳴りっぱなし…と開店以来一番の忙しさでしたが、フルメンバーで何とか乗り切り、過去最高の売上を達成したとても嬉しい一日となりました。
▲過去最高の売上を記録した日の夜「みんなお疲れ様~カンパイ!」
▲疲れているはずですが、みんないい顔をしていました!
▲年末にはみんなでピッツァパーティーも!
2019年、センプレピッツァのフランチャイズを外れることになり、店名を「Bluuuce Pizza(ブルーチェピッツァ)」と改めてのリニューアルオープンがありました。
新デザインになった看板に付け替え、店内も少し改装しました。
▲Bluuuce Pizzaの新しい看板が付いたところ。
▲店内も少し改装して新たなスタートを切りました。
新しい店名「ブルーチェピッツァ」の由来は、ニイハ新居浜の夜の姿から着想を得ています。ニイハ新居浜は夜になるとブルーのライトに照らされ、建物全体が青く光って目印になります。
そこで、青色を意味する「ブルー」とイタリア語で光や明かりを意味する「ルーチェ」を組み合わせ、ブルーチェと名付けました。
▲夜のニイハ新居浜。ブルーチェの新看板も青く光ります。
▲装い新たにブルーと白のTシャツへ
▲2019年1月・3月のチラシ。新メニュー「ホワイトグラタン」が登場。
▲2019年6月、2020年のチラシ。夏限定のピリ辛メニューにチャレンジ。
リニューアルオープン後、さらなる季節限定メニューの考案や、スタッフのまかない等から生まれたイチオシメニューも追加するなど、定番の人気商品は残しつつも、お客さまに飽きずに喜んでいただくため、スタッフ総出で知恵を絞ってメニューの改良に力を入れました。
バジルソースを使った「シーフードのジェノベーゼ」や「エビマヨバジル」は、リニューアル後に作られたメニューです。ブルーチェピッツァの中では少し高めの価格になりますが、人気の高い商品となりました。
▲生地の成形の仕方や作り方も日々研究して進化させてきました。
▲ちなみにピッツァは同時に4枚まで焼けます。
店名変更後もセンプレ時代から働くスタッフが残ってくれたので、営業自体は支障なく行うことができました。店長&スタッフたちとの絆も変わることなく続き、ありがたかったです。
▲名前が変わってからもスタッフへのバースデーピッツァの習慣は続いています。
▲たまにバースデーピッツァではなく、ケーキが出てくることもあったり。
▲店長の誕生日には、みんなで食べる用のケーキとビールのプレゼント
▲元スタッフが来店。今は遠方に住んでいますが、近くに来たらお店に寄ってくれます。ありがたい!
2020年、世界中で新型コロナウイルス感染症による “コロナ禍” の世の中が到来してしまいました。ブルーチェピッツァは元々テイクアウトでの販売も行っていたため、テイクアウト需要の高まりにすぐにお応えすることができたのは不幸中の幸いでした。
外出や会食の自粛により、家で長く過ごす皆さまに少しでも食事を楽しんでもらえればと思い、2020年も新メニューを考案したり、新居浜市のタクシーデリバリー企画に参加したりすることで、通常は行っていない配達対応にもチャレンジしました。
▲2020年8月のチラシ。新メニューを作りつつ、コロナ禍で外出自粛中のお客さまにもピッツァをお届けできるよう「新居浜市のタクシーデリバリー企画」にも参加。
▲2021年のチラシ。コロナ禍によるイートインスペース削減のため、テイクアウトを少しでもお得に楽しんでいただくキャンペーンを実施。
▲焼き場を守る店長
▲8年間、窯の前に立ち続けました。
コロナ禍は少し落ち着いてきましたが、コロナだけではない日本や世界を取り巻く情勢の変化もあり、開店当初からの理念である「お手頃な価格で、本場のナポリピッツァを提供する」ことが続けられないと判断せざるを得なくなってしまいました。
2014年のオープンから、今年で丸8年。
店舗としては、この8年間の時間で少しずつ変化をしながらもお店としてようやく「いい形になってきたな」と思える時期でした。
そんな中、閉店することは残念で悔しい想いが大きいですが、これまでたくさんのお客さまにご利用いただけて、非常に嬉しく幸せな日々を過ごさせていただいたことに心から感謝申し上げます。
本当にありがとうございました!
▲愛すべきかわいいピザ生地たち。閉店するその日まで毎日手作りしてお待ちしています!
▲最後まで頑張ります!
▲店長愛用ブルーのクロックスはスタッフからのプレゼント
まずは8年間のご愛顧、誠にありがとうございました。
8年前、当時はまだ他の料理に比べると認知度の低い「ナポリピッツァ」をもっと身近な物にしたい、気軽に食べてもらいたい…という思いから開店したお店でした。
おかげ様で小さなお子様からご年配の方までたくさんのお客様に認知いただき、「マルゲリータ」や「クアトロフォルマッジ」などの言葉が出てくるのをお聞きする度に、皆様に覚えていただけた事を嬉しく思い、日々の焼場に立たせていただきました。
閉店の告知後お客様から「ここのピザ好きだったのに残念です…」という温かいお言葉をいただき、継続できない悔しさを感じながらも大変有難く感謝しております。
長いようで短かった8年間ですが「センプレピッツァ」「ブルーチェピッツァ」をご利用いただきましたすべてのお客様、関わっていただいた全ての方々に心からの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。
また何かの機会にお会いできると嬉しく思います。
皆様の今後の「ピッツァライフ」に幸多からん事を・・・「Grazie」 2022.10.25
▲最後のチラシ。8年間本当にありがとうございました。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。
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