四国内の観光スポット
西予市宇和町の苔筵(こけむしろ)は、四国八十八景にも選ばれた癒やしの空間です。松山市在住のフォトアーティスト越野享子さんによるフォトエッセイをお楽しみください。
※本記事の内容は、掲載当時の価格・情報となります。
※価格は税込表記です。
観光スポット
愛媛県西予市
苔筵
こけむしろ
庭園散策
写真・テキスト提供:越野享子
残暑厳しい8月の終わり、癒しの空間を求めて十数年ぶりに西予市の苔筵(こけむしろ)を訪ねました。苔筵の名前の通り、そこには苔が敷き詰められた庭園と、ギャラリー併設の喫茶店「こけむしろ」があります。
場所は、西予市宇和町の中心部から大洲方面に向かう途中にあります。
高速道路の西予宇和ICを降りた時は宇和町の町中を過ぎてしばらく走ると右側に「関地池」への案内板がありますのでそこを右折します。
■西予宇和ICで降りた場合は「関地池」の看板の手前で右折(写真参照)
この日は大洲南ICを降りて56号線を西予市方面に向かいました。
鳥坂峠を越えて降りてきたあたりの左側に「水上ゴルフ」または「関地池」への案内板がありますのでそこを左折します。
■大洲南ICで降りた場合は「水上ゴルフ」の看板の先で左折(写真参照)
国道から入って50m程のところに「こけむしろ」への案内板があります。
写真右側に写る道を山に向かって進みます。
500m程で右カーブにさしかかり、カーブミラーの横に次の案内板(こけむしろまで100m)があります。苔筵の駐車場(3台ほど)に停められないときはこのカーブの左側の空いたところに停めても良いようです。
■こけむしろの案内板、道なりに山へ
■次の案内板(写真右奥)、左手側にも駐車できる
駐車場に到着です。オミナエシの花が迎えてくれました。
■駐車場
緩やかな坂を登ると別世界が広がります。
ここは昔の棚田跡。
オーナーさんが苔を植え付けてお手入れし、19年前に「ギャラリー喫茶こけむしろ」をオープンした際に庭を一般公開されたそうです。苔の維持管理料として入庭料100円を箱に入れてから進みましょう。
ギャラリー喫茶こけむしろに到着です。
昨日雨が降ったそうで苔もしっとりとして、とても良い雰囲気でした。
通路には石が並べてありますので苔を踏まないように石の上を歩いて行きます。
散策の前にギャラリー喫茶に行ってみました。
入口ではユニークなオブジェが出迎えてくれました。
ここでは沢山のオブジェに出会えますがそれはまた後ほど。
テーブルはテラスにも用意されています。
お天気の良い日はテラス席で過ごすのも素敵です。
この日はオーナーさんおすすめで一番奥のテラス席に座りましたが、そこは風の通り道になっており苔の上を撫でたやさしい風に包まれました。
建物の中には座敷席とテーブル席があります。
座敷席の大きな窓からは絵画のように庭が見えます。
2023年8月現在のメニュー表と営業時間を掲載しておきます。
ギャラリー喫茶こけむしろ
■営業時間:10時~17時(L.O.16時半)
■定休日:月曜(祝日の場合は翌日休み)
■1~3月は土日祝のみ営業
■珈琲、紅茶、シフォンケーキなどがあります。
※取材当時の情報です。店舗の基本情報(住所・営業時間・定休日等)、またメニューなど変更になっている場合があります。必ず最新情報をお店までご確認お願い致します。
この日は和菓子三点盛りと抹茶をいただきました。
見上げた杉の木と青空
落ち着いたところで苔庭の散策に行ってみましょう。
苔庭には可愛らしくまたユニークなオブジェがあちこちに置かれており良い感じに苔むしていました。
これらはスタッフさんの話によると、知り合いやお客様から「ここにどうかな?」と集まってきたものだそうです。
水車も見えます。
特に順路はありませんので自由に散策できます。
所々に「苔を踏まないで!」の立て札がありますので、必ず石の上を歩くようにしましょう。
掲載した写真以外にもオブジェがあります。ぜひ探してみて下さい。
今の時期はキレンゲショウマが咲いていました。
NHKの朝ドラ『らんまん』(2023年4月~9月放送)の第20週に登場した石鎚山に咲いていたという黄色い花です。いつもは別子方面でしか見かけていませんでしたのでうれしくなりました。
この苔庭の中にもテーブル席が用意されています。
苔に囲まれたやさしい空間でお茶を味わうのも贅沢ですね。
テーブルの上にはモミジの木が広がっていました
紅葉の時期にもぜひ訪ねてみたいと思います。
苔庭の一番上から見ると、先ほどお茶をいただいた建物が見えます。
なだらかな坂ですので無理なく散策できそうです。
ギャラリー喫茶の建物から下側にも苔庭があり、下の建物に向かって降りていくことができます。
青っぽい苔や、サンゴのような白い苔、また愛らしい苔の胞子も見ることができました。
夏の花も頑張って咲いていました。
ここにもオブジェがあります!
他にも隠れるように置かれているオブジェを見つけてみて下さい。
下の建物「四国八十八ヶ寺 憩いの舎」は中に入ることができます。
※拝観料100円
落ち着いたとても静かな空間ですので立ち寄ってみて下さい。
ここには、西予市野村町の井関政一氏による、四国八十八ヶ所各寺のご本尊の仏画と般若心経が展示されています。
2010年の愛媛新聞記事によると「作品を鑑賞することで巡拝した気持ちを味わってほしい」と話されていたそうです。
今回は東予方面からは少し遠くなりますが、西予市の癒しの空間「苔筵」を案内させていただきました。
掲載した写真は風景の一部を切り取ったに過ぎません。
ぜひ、実際に訪ねてみて下さい。
※取材当時の情報です。店舗の基本情報(住所・営業時間・定休日等)、またメニューなど変更になっている場合があります。必ず最新情報をお店までご確認お願い致します。
PhotoArtist 越野享子
愛媛県松山市在住。
高校時代、上高地の朝の光が写真の原点。
愛媛の自然や松山のミュージシャンを撮影してきた。
現在は、地域の気になるコトを取材中。
愛媛の魅力を写真と共に発信していきます。
※取材時点の情報です。掲載している情報が変更になっている場合がありますので、詳しくは電話等で事前にご確認ください。